宇宙からの贈り物 |
そう思ったのはアリゾナの砂漠をさまよっている時だった。
キラキラと光るモノがあちこちにあり、拾い上げてみるとダイヤモンドなのだ。
ダイヤモンドが一杯拾えるのは良いが、もう歩き疲れてクタクタ。
水はもう一滴もないし俺はここで終わるのか?
宇宙旅行からの帰り、大気圏に突入した船体はバランスを崩し墜落。
気が付いてみると俺だけが生き残り
アリゾナの砂漠の海をもがき泳いでいるのだった。
もう1歩も歩けない。
俺は両手に掴んだダイヤモンドのいくつかをポロポロ砂の上に落としながら
暑さで気を失いかけていた。
ダイヤモンドなど何の役にも立たない。
ダイヤより水をくれ…。
意識が遠のく中でそんなことを思っていると、空から無数のダイヤモンドが
パラパラと降ってきた。
何てことだ!
頼む!神様!ダイヤじゃなく雨を降らせてくれ!
