420円ばあさん |
おばあさんだからタイトル忘れちゃって...」
と書店の若いお兄さんに尋ねている。
「420円だったのは覚えていて...でも何せ、おばあさんだから忘れちゃって....タイトル。新聞に広告がね..今日くらいに発売される文庫なんだけど、分かるかしら?」
と何度も何度も同じことを言っているのだが、若い店員は、イヤな顔もせず聞いて「コレでしょうか?」「こちらも400円で、消費税入れると420円になりますが...」と丁寧に答えていてエライ。「420円」「420円」「おばあさんだから忘れちゃって..。」
まだくり返している。「うちに帰ってもう一度新聞見て来た方がいいかしらねー?」
でも結局、「たぶんこれだわ」と何冊もある420円の文庫本のうちの1冊を買って行った。420円という情報だけで買いに来たおばあさん。凄い。
次の日「あのね、きのう買った420円の文庫本、違ってたわ」
と行くのではないかと心配。
